網野善彦『歴史を考えるヒント』新潮文庫,平成24年

網野善彦『歴史を考えるヒント』新潮文庫,平成24年
網野善彦『歴史を考えるヒント』新潮文庫,平成24年

文字は一緒でも時代によって意味が全く異なる場合がある。今の解釈で史料を読むと理解を誤る。

志海苔古銭についても言及有り(p.184-185)。

目次

  • 1 「日本」という国名
    • 歴史と言葉
    • 国名が決まった時
    • 倭人と日本人
    • 日出づるところ
  • 2 列島の多様な地域
    • 日本国の範囲
    • すべての帝国は道を作る
    • 日本は孤立した島国ではない
    • 平将門の新国家
  • 3 地域名の誕生
    • 「関東」と「関西」
    • 自立していく九州
    • 広域的地名と神仏
    • 気づかれていない地域意識
  • 4 「普通の人々」の呼称
    • 「人民」と「国民」
    • 手垢にまみれない言葉
    • 柳田学と渋沢学
    • 納税の義務を負う「平民」
    • 「土」が意味するもの
  • 5 誤解された「百姓」
    • 「ひゃくしょう」と「ひゃくせい」
    • さまざまな生業の「百姓」
    • 多様な人々を指す言葉
    • 一変した江戸時代像
    • 誤解は江戸時代から
    • 「農」の陰に隠れたもの
    • 農本主義と重商主義
    • 貧困な歴史学の用語
  • 6 不自由民と職能民
    • 古代・中世の不自由民
    • 「奉公人」の出現
    • 博奕の道、好色の道
    • 聖なるものの直属民
  • 7 被差別民の呼称
    • 差別意識の東と西
    • ケガレにどう対処するか
    • 伝染するケガレ
    • ケガレのキヨメ
    • 非人・放免という職能民
    • 死とのかかわり方
    • ケガレから汚穢へ
    • 差別される人々
    • 今後の課題
  • 8 商業用語について
    • 商業取引の高度な伝統
    • 市はどこに立てられたか
    • 「手形」と「切符」の誕生
    • 「手」は何を意味するか
    • 聖なる金融から、俗なる金融へ
    • 「接待」と「談合」の歴史
  • 9 日常用語の中から
    • 誰のものでもない「落とし物」
    • 神の意思を集約した「落書」
    • 土の中は異界だった
    • 「募る」の三つの意味
    • 「がいな」と「あたん」
    • 中世における「自由」とは
    • 失われた日本語の豊かさ
  • 10 あとがき
  • 解説 與那覇潤

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